2017年2月24日(金)から『プレミアムフライデー』が開始されました。
プレミアムフライデーとは、政府と経団連が進めている「消費喚起キャンペーン」です。
巷では、「本当に15時に帰れるのか?」とか、「喜ぶのは優良企業だけだ」などと言われていますが、私はこの『プレミアムフライデー』はまさに日本人にぴったりな施策だと思っています。
今回はその『プレミアムフライデー』について調べてみました。
プレミアムフライデーとは?
まずは『プレミアムフライデー』について説明します。
プレミアムフライデーとは、
個人が幸せや楽しさを感じられる体験(買物や家族との外食、観光等)や、そのための時間の創出を促すことで、
(1) 充実感・満足感を実感できる生活スタイルの変革への機会になる
(2) 地域等のコミュニティ機能強化や一体感の醸成につながる
(3)(単なる安売りではなく)デフレ的傾向を変えていくきっかけとなる
といった効果につなげていく取組です。
参考:経済産業省HP/http://www.meti.go.jp/press/2016/12/20161212001/20161212001.html
どうゆう事かというと、
いつもと時間の使い方を変えて、より充実感のある生活を送ろう。
そして、お金を使って経済活性化しよう
というものです。
このプレミアムフライデーの特徴の1つに、いつもより早い時間(15時)に退社しようというのがあります。
いつも遅くまで残業をしている人にとっては、考えられない時間ですね。
そしてその早くに仕事を切り上げた人たちに対して、企業や団体がよりよいサービスを提供して生活を豊かにしましょうといったものです。
それを「プレミアムフライデー」と名付け、様々な業種や自治体がキャンペーンを広げているというわけです。
具体的に言うと、
- 実施時期
2017年2月24日(金)~
2回目以降は「月末」の「金曜日」に実施 - 実施する団体
買い物、観光、ボランティアなどのサービスを受けられる企業や地域で実施 - 対象地域、業種
全国各地で業種問わず - 実施期間
基本は金曜日だが、その後柔軟に対応
このプレミアムフライデーは強制的なものではありません。
しかし、デフレに悩む日本が、少しでも消費を喚起できるよう政府と経団連が一緒になって取り組んでいる施策というわけです。
公式HP:プレミアムフライデー(Premium Friday) どうする?月末金曜日。
https://premium-friday.go.jp/
ちなみに、似たような名前に「ブラックフライデー」というものがあります。これはアメリカで行われているもので、毎年11月の第4木曜日に行われる感謝祭の翌日の金曜日の事を指します。
この感謝祭の次の日からセールが行われるので、小売店の黒字になることにちなんで、「ブラックフライデー」と呼ばれています。
また、インターネットなどのネットショップで年末セールが開始され、感謝祭の次の月曜日に行われる「サイバーマンデー」というのもあります。
呼んだもん勝ちって感じがしなくもないですが(笑)
どんな企業がプレミアムフライデーに取り組んでいるのか
主に、飲食やデパートなどの小売業が中心に取り組んでいますが、その業種は多種多様です。
例えば、旅行会社では、『ちょっと贅沢な宿泊プラン』や、『金曜の夕方に出発するツアー商品』
小売業では『限定商品の販売』や『グルメやお酒の取り寄せ』
飲食では、『特別メニューの販売』や『割引販売の実施』などがあります。
その他にも、地域が企業と連携しながらイベントを盛り上げるなどといったこともしているようです。
また「プレミアムフライデー」は特段制限を設けているものではありません。
一応ロゴの使用申請は必要ですが、それぞれが独自の施策で「プレミアムフライデー」を盛り上げてほしいとのことのようです。
プレミアムフライデーのメリット、デメリット
様々な企業がいろいろな施策を展開しています。
とはいっていもいいこともあれば、悪い事もあるのがこういった取り組みの常です。
まずはメリット
・消費喚起
これは言わずもがなですね。
各企業はこの日に合わして様々なキャンペーンを取り組んでいますし、様々なサービスを受けることで、経済が活性化、デフレ脱却に繋がります。
また消費する側にとってもこの日に合わして新しい事に触れてみれば、より充実した生活を送れるのではないでしょうか。
・働き方の改善
日本は世界でトップレベルに残業時間の長い国です。
就業時間だけで見た場合は世界と比べてもそこまで高くないのですが、サービス残業という習慣が、日本の働き方のマイナス面をほう助している感は否めないです。
この「プレミアムフライデー」を使って、無理やりにでも働く時間を少しずつ改善していけば、日本の就業環境は改善されていくかもしれません。
世界から見ても、日本がより魅力的な職場に映るようにしたいですね。
つづいてデメリット
・実施可能か企業の有無
実際問題、月末の金曜日って忙しい企業が多いかと思います。
そんな中、急に15時に退社を促されても、すぐには実行できないのが現状。
特に大手以外の中小零細企業ではこの傾向が顕著でしょう。
・業界によって待遇の差
この「プレミアムフライデー」で一番割を食うのは、間違いなく飲食店でしょう。
ただでさえ月末のの金曜日にもなると、給料日後ということもあり飲食店はどこも満席御礼。
ましてや、ここにこのイベント分の人員を割かなくてはならないことを考えると、稼ぐ企業や店舗にとっては良いビジネスチャンスかもしれませんが、従業員サイドから見た場合に厳しい状況に置かれるかもしれません。
給与の補てんなどを検討してあげるとよいでしょうね。
「プレミアムフライデー」は日本人にうってつけ。その理由は・・・
今までの話を聞いて、あなたはどう感じましたか。
「これを機に今までに経験したことができるかもしれない」と心躍る人もいれば、「いやぁ、うちにはそんな事している余裕なんてないない」と悲観する人もいるでしょう。
実際、経団連のこの施策は労働者の現状をまるでわかっていない、という声も良く聞きます。
しかし私が思うに、世間を巻き込んだイベントというのは、とても日本人になじみやすいものではないかなと思います。
でなかったら、節分に「恵方巻き」は食べないでしょうし、バレンタインに「チョコ」をあげることもないでしょう。
クリスマスに「チキン」を食べることもないでしょうし、大みそかに「そば」を食べることもないでしょう。
日本人は、文化や風習、流行などにとても敏感な気がしますし、周りがやっているからじゃあ自分もという、集団心理が根強いのもお国柄ではないかと思います。
なによりこうしたきっかけという名の『口実』ができれば、後ろめたさも幾分和らぐのではないでしょうか。
日本人は変なところで生真面目です。
今回の「プレミアムフライデー」を『口実』にして、たまには羽を伸ばしてみるのもよいのでしょうないでしょうか。
だって、他の人もやってるんだから(笑)
ではまた。
コメントを残す