もう今年も後わずかですね。



この時期になると忘年会に参加することが多くなるかと思います。
忘年会といえば、鍋料理や余興、などそれぞれ思い浮かべることがあるかと思いますが、
やはり”お酒“なくして、忘年会は語れないでしょう。


ビール、カクテル、日本酒、焼酎、ウィスキーなど、今の時代古今東西いろんなお酒が飲めるわけですが、
ただついつい羽目を外しすぎて、飲みすぎてしまうのも忘年会のお約束。
かくいう私もつい先日飲みすぎてしまい、2次会の記憶がありませんでした・・・。


それはさておき、せっかくこういう時期なのでお酒の事を少し調べてみようと思いました。


前回は”映画”の紹介でしたが、今回は”お酒“についてです。
本当にジャンルに拘らないですね。
まぁそれが”とりブロ”スタイルですから。


といっても、お酒だけだと範囲が広すぎるので、今回は”日本酒“と”焼酎“の違いについて調べてみました。
これって意外と知らない人多いんじゃないでしょうか。



みなさんは、”日本酒”と”焼酎”の違いってご存知でしょうか。
そもそもどうやって作るのでしょうか。


まずは、日本酒についてお話します。




【日本酒】
 

 
日本酒は”醸造酒“というカテゴリに属します。
醸造酒とは、原材料を酵母によってアルコール発酵させたお酒を指します。
日本酒はもちろん、”“が原材料です。
米つまり”でんぷん”ですね。これに”麹菌”を加えて”でんぷん”から”糖”に変え、その糖に水と酵母を合わせることでアルコール発酵させます。
日本酒以外の醸造酒ですと、ビールやワインが該当します。
  
ちなみに、よく居酒屋で「大吟醸」とか「純米酒」とか謳っていますが、あれの違いって何かご存知でしょうか。
まぁなんか書いてあると、凄いお酒なんだ!という気がしますが、具体的に言うとお米の精米方法の違いです。
 
「吟醸酒」や「純米酒」は”特定名称酒“と呼ばれており、皆一定の等級以上の良いお米を使ています。
そして、お米を精米(玄米から白米にする)のですが、この精米の割合を「精米歩合(せいまいぶあい)」と呼びます。
日本酒のラベルにも空いてあるのですが、例えば”精米歩合60%”と書いてあるときは、玄米を100%としたときに、60%白米が残っているという事を指します。
つまり、40%玄米を削っています。
  
これを特定名称酒に当てはめると、
「純米酒」…規定なし
「本醸造酒」…精米歩合70%以下
「特別純米酒」…精米歩合60%以下
「大吟醸酒」…精米歩合50%以下

となります。
  
精米歩合が下がれば下がるほど、日本酒特有の香りが強くなっていき、より雑味のないスッキリした味わいとなります。
好みは人それぞれなので、「大吟醸酒」が一番美味しいとは一概には言えないかもしれませんが、より日本酒らしい日本酒といえるでしょう。
   
話はそれますが、私は”もやしもん“という漫画が好きで、その漫画で発酵というものをいろいろと知りました。
内容は少し専門的なことが多いですが、面白いのでよかったらぜひ。
 
 
ちなみにこんなキャラが出てきます。
 

 
オリゼーという麹菌です。
こちらも機会があったら紹介したいですね。
 つづいて焼酎についてです。
   
【焼酎】
 

 
焼酎は”蒸留酒“というカテゴリに属します。
製造工程を簡単に説明すると、
米と麹菌を使い菌を繁殖させ、その後水と酵母を使いアルコール発酵させます(一次仕込み)。
その後、主原料(芋焼酎なら芋、米焼酎なら米)を加えて発酵し、蒸留器を使い蒸留させ貯蔵・熟成させると焼酎となります。
 
蒸留というのは、液体を沸騰させ、出来た蒸気を冷やし液体として回収する事です。
アルコールの方が水より沸点が低いので、蒸留して分離することができるんですね。
  


蒸留装置
昔、理科の実験でこんなことやりましたね。
  
焼酎以外の蒸留酒というと、ウィスキーやブランデーがあります。



ここで1つ気になったことが。
そう、焼酎の製造過程は、日本酒の製造過程とほぼ一緒なんですね。
(米に麹菌を加えた後、水と酵母を使ってアルコール発酵させているので)
ものすごい雑な言い方をしてしまえば、
  
~日本酒を蒸留したものが焼酎~
  
と言い換えることが出来ます。
  
その理論で行くと、
ビール→ウィスキー(原材料:麦)
ワイン→ブランデー(原材料:ぶどう)
となります。
 
なんかこう考えると面白いですね。




ちなみに、ウーロンハイやサワーに入っている焼酎と、芋焼酎や麦焼酎は少し種類が違います。
 
ウーロンハイやサワーに入っている焼酎は”甲類
芋焼酎や麦焼酎は”乙類
といいます。
   
甲類は「連続式蒸留器」を使用しており、連続でアルコールが取り出されます。
そのため、無色透明、高純度で癖のない焼酎となります。
甲類を割り物に使う理由は、癖がない焼酎だからといえます。
  
一方乙類は「単式蒸留器」で行います。「連続式蒸留器」と比べ仕組みがシンプルなため、アルコール以外の香味も抽出され、原材料の風味を楽しむことが出来ます。
乙類はロックや水割りで、焼酎本来の味わいを楽しんだ方がよいかもしれません。






最後に、日本酒と焼酎、”二日酔い”しやすいのはどちらだと思いますか?
    
これ、実は”日本酒“なんですね。
    
理由は、日本酒が「醸造酒」だからです。
「蒸留酒」である焼酎は、蒸留の際に余分なアコールはなくなりますが、日本酒はアルコール発酵したままそのままなので、数種類のアルコールが混ざった状態となります。
   
アルコールを処理する肝臓は、数種類のアルコールを一度に摂取すると処理能力が落ちてしまうので、日本酒の方が二日酔いしやすいという事になります。
    
その原理でいうと、ビールよりもウィスキー、ワインよりもブランデーの方が二日酔いになりにくいと言えますね。










“日本酒”と”焼酎”の違い、いかがだったでしょうか。
  
普段何気なく飲んでいるお酒も、こういった事を知っていると、より楽しむことが出来るのではないでしょうか。




ですが、くれぐれも飲みすぎには注意!
  
ではまた。